平成28年11月 最新人材市場動向レポート「ヒューマンタッチ総研Monthly Report」(1/2)

今月のトピックス

完全失業率は過去3 年間で最低の3.0%に低下、有効求人倍率は過去3 年間で最高の1.38 倍に上昇

過去3 年間の月別の完全失業率(季節調整値)と有効求人倍率(新規学卒者を除きパートタイムを含む)の推移を見ると図表(1)となる。



正社員の入職者数が増加

入職者について雇用形態・就業形態別に見ると図表(1)となり、正社員(雇用期間の定めのない一般労働者)の入職者が前年に比べて増加していることが分かる。一方、雇用期間の定めのある一般労働者とパート社員の入職者数は減少している。

完全失業率は2013 年10 月の4.0%から低下傾向が続き、直近の2016 年9 月には3.0%にまで低下した。また、有効求人倍率は2013 年9 月の0.96 倍から上昇傾向が続き、直近の2016 年9 月には1.38 倍に達した。バブル景気に沸いた1990 年9 月の有効求人倍率は1.44 倍であり、現状の1.38 倍はかなり高い水準であることが分かる。

このように、過去3 年間に渡って転職市場における人材需給はますます逼迫してきており、企業においては人材の確保が一段と困難な状況になっている。

財務省が10 月25 日に発表した全国の企業を対象に実施した人手不足に関する聞き取り調査の結果によると(調査期間は9 月上旬から10 月中旬までで、1366 社が回答した)、人手不足を感じていると答えた企業は全体の63.2%に上り、特に中小企業では人手不足との回答が74.7%を占めた。

人手不足の要因としては、「募集をかけても集まらない」との回答が最も多く、製造業は52.3%、非製造業は71.7%となっており、厳しい人材不足の状況に直面していることが浮き彫りになっている。

次に、新規学卒者の状況を見ると、厚生労働省が9 月13 日に発表した2017 年3 月卒業予定の高校生の求人、求職状況(今年7 月末時点)では、求人倍率は全国平均で前年同期比0.21 ポイント上昇の1.75 倍となり、6 年連続の上昇で23年ぶりの高水準となった。大学新卒者の求人倍率も高水準で推移しており、新卒採用についても人材不足の状況が続いている。

10 月26 日に発表された「平成27 年国勢調査 人口等基本集計結果(確定値)」によると、日本の総人口は1920 年の調査開始以来初めて減少に転じており、今後についても、本格的な人口減少社会の中、厳しい人材不足の状況が続くことが危惧される。



<図表1 完全失業率と有効求人倍率の推移>

表:完全失業率と有効求人倍率の推移

出典:労働力調査、一般職業紹介状況より作成




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