平成28年5月 最新人材市場動向レポート「ヒューマンタッチ総研Monthly Report」(1/2)

今月のトピックス

情報通信業界で働く技術者数は過去10 年間で26 万人増加し、2015 年には98 万人に達した

情報通信業界では、金融や公共分野を中心として国内のシステムインテグレーション(SI)需要が好調に推移している中で、技術者不足がますます深刻化している。この好調なSI 需要は東京オリンピックが開催される2020 年頃まで続くと見られており、技術者確保のための採用・育成戦略の重要性が高まっている。

また、中長期的に見ると、社会インフラなど幅広い分野でのIoT(Internet of Things)活用の進展にともない、AI(人工知能)活用やビッグデータ分析分野における高度な技術をもつ技術者へのニーズは更に高まると思われる。

そこで、今回は、統計データから情報通信業における就業者・技術者の現状を定量的に把握したいと思う。

図表(1)にあるように、情報通信業の就業者数はリーマンショックや東日本大震災の影響で一時的に減少したが、2012年以降は増加傾向が続き、2015 年には209 万人に達している。一方、就業者の中の技術者については、一貫して増加傾向が続き、2005 年の72 万人から2015 年には98 万人にまで増加している(26 万人増)。

<図表 1 情報通信業の就業者数・技術者数>

表:情報通信業の就業者数・技術者数

出典:厚生労働省「労働力調査」より作成

40 歳以上の就業者の比率が約50%にまで上昇しており、若手技術者の採用・育成が今後の大きな課題となる

少子高齢化が進展する中、製造業等と比べて比較的若い産業だと思われている情報通信業においても高齢化が急速に進んでいる。図表(2)にあるように、2015 年においては40 歳代以上の比率が約50%に達し、30 歳未満の比率は2005年の29.5%から2015 年には19.1%にまで低下している。

この数値は就業者全体のものであるが、その約半数を占める技術者についても同じ傾向であると思われ、システム構築の現場を支えてきた技術者が高齢化し、そのスキル・ノウハウを引き継ぐ次世代の技術者が確保できていないという声が多く聞かれる。今後については、ベテラン技術者の活用を進めることと同時に、その知見を引き継ぎ、新しい技術にも対応 できる若手技術者をいかにして採用・育成するかが大きな課題になるだろう。

<図表 2 情報通信業の年齢階級別の就業者の比率>

表:図表2 情報通信業の年齢階級別の就業者の比率

出典:厚生労働省「労働力調査」より作成


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