平成28年1月 最新人材市場動向レポート「ヒューマンタッチ総研Monthly Report」(2/2)

2015年11月の雇用関連データのまとめ(2015年12月25日公表)

就業者数、雇用者数ともに増加しており、景気は回復基調が続く

就業者数は6,379 万人(前年同月比8 万人増)で12 カ月連続の増加となった。雇用者数は5,676万人(同39万人増)と、いずれも増加となり、景気は回復基調が続いていると考えられる。


完全失業率は前月に比べ0.2ポイント上昇して3.30%となるが、雇用環境は改善傾向が続いていると考えられる

完全失業者数は209万人(前年同月比10万人の減少)で66カ月連続の減少となった。完全失業率(季節調整値)は前月に比べ0.2ポイント上昇して3.30%となったが、総務省では、失業率は悪化したものの、「人手不足感の高まりで、より良い条件の仕事を求めて自発的な離職者などが増え、完全失業者が一時的に増加したため」と分析しており、「雇用情勢は引き続き改善傾向で推移している」と判断している。

時系列に前年同月を見ると、完全失業者数は2012年11月の260万人から2015年11月には209万人にまで減少、完全失業率(季節調整値)も同じく4.1%から3.3%へと低下しており、中長期的にも雇用環境は改善傾向が続いていると言える。

【主要雇用環境指標の推移 ※クリックで拡大】

表:主要雇用環境指標の推移

出典:総務省統計局 労働力調査より作成

【11月の主要雇用環境指標の年次推移 ※クリックで拡大】

表:10月の主要雇用環境指標の年次推移

出典:総務省統計局 労働力調査より作成


産業別の就業者数では医療・福祉が6 か月連続で大幅に増加

産業別に就業者数を見ると、医療・福祉が798万人で前年同月比19万人増と6か月連続で大幅な増加になっている。次いで製造業が1,037万人で同18万人増となった。

一方、卸売業・小売業は1,051万人(前年同月比16万人減)と前月に引き続き大幅な減少となった。

【主要産業別の就業者数・雇用者数 ※クリックで拡大】

表:主要産業別の就業者数・雇用者数
表:主要産業別の就業者数・雇用者数

出典:総務省統計局 労働力調査より作成


正規社員は12カ月連続の増加、非正規社員は減少に転じる

正規の職員・従業員数は3,300万人(前年同月比19万人増)と12カ月連続の増加となった。一方、非正規の職員・従業員数は2,010万人(前年同月比2万人減)と減少に転じた。

【雇用形態別雇用者数の推移 ※クリックで拡大】

表:雇用形態別雇用者数の推移

出典:総務省統計局 労働力調査より作成


完全失業率は、男性が前月比0.1 ポイント、女性が同0.4 ポイントの上昇

完全失業率を男女別に見ると、男性が前月比0.1ポイント上昇で3.5%、女性が同0.4ポイントの上昇で3.1%となった。

15歳~24歳と55歳~64歳で完全失業率が低下

年齢層別に完全失業率を見ると、15歳~24歳と55歳~64歳で前月比0.3ポイントの低下と最も低下幅が大きくなった。完全失業者数も15歳~24歳で前年同月比5万人の減少、55歳~64歳も同じく5万人の減少となり、若年層とシニア層での改善が進んだ。

【年齢階級別・男女別完全失業者・完全失業率 ※クリックで拡大】

表:年齢階級別・男女別完全失業者・完全失業率

出典:総務省統計局 労働力調査より作成


「自己都合」の失業が増加

完全失業者を求職理由別に見ると、「自発的な離職(自己都合)」が90 万人(前年同月比6 万人増)と増加しており、好景気を背景に、より良い会社を探して転職する人が増加していると推測される。

【求職理由別完全失業者数の推移 ※クリックで拡大】

表:求職理由別完全失業者数の推移

出典:総務省統計局 労働力調査より作成


有効求人倍率は1.25 倍で前月比0.01 ポイント上昇

有効求人倍率(季節調整値)は1.25 倍で前月比0.01 ポイント上昇、新規求人倍率(季節調整値)も前月比0.1 ポイント上昇して1.93 倍となり、今後も人材需給はタイトな状況が続くと考えられる。

正社員求人倍率は0.79 倍(前月比0.02 ポイント上昇)となり、上昇傾向が続いている。

【有効求人倍率(新規学卒者を除きパートタイムを含む)の推移 ※クリックで拡大】

表:有効求人倍率(新規学卒者を除きパートタイムを含む)の推移

出典:厚生労働省:一般職業紹介状況より作成


「医師・薬剤師等」と「建築・土木・測量技術者」の人材不足が更に深刻化

職業別に有効求人倍率を見ると、専門的・技術的職業の有効求人倍率は1.89 倍で7 カ月連続の上昇となり、専門的・技術的職業における人材の不足感が更に高まっている。特に深刻な人材不足が続いている「医師・薬剤師等」の有効求人倍率は7.46 倍(前月比0.43 ポイント上昇)、「建築・土木・測量技術者」は4.46 倍(前月比0.21 ポイント上昇)となり、人材需給は更にタイトになっている。また、建設・採掘の職業の有効求人倍率も前月比0.13 ポイント上昇して3.45 倍となり、建設現場における技能工の人材需給も厳しい状況が続いている。

【職業別有効求人倍率(除パート)の推移 ※クリックで拡大】

表:職業別有効求人倍率(除パート)の推移

出典:厚生労働省:一般職業紹介状況より作成

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